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敷地周辺は高台になっており、急斜面に張り付くように家が建ち並んでいます。その急な斜面を上りきってしばらく行くと小さな教会があり、敷地はその正面の小道を入ったつきあたりの角にあります。西側は広いテニスコート、南側は福祉施設の庭の並木、北側は教会よりさらに先まで延びる小道となっており、さらに高台であることから、眺望と風通しに恵まれた立地条件となっています。

教会と対峙するように、存在感、良い意味での威圧感を表現するため、道路側は真っ白な壁面にわずかに凹凸を設けただけのシンプルなファサードとしました。凹んだ部分は玄関となっていて、ドアを開けるとすぐに南側のテラス、さらにはその向こうにある隣地の広い庭と並木へと視線が抜けていくようにデザインされています。 
1階の洗面および浴室にはガラスを効果的に用いて、外部の光や緑を楽しむことができるようにし、また素材を厳選して高級感のある非日常性を演出しています。天井とバルコニーの軒天を同じレッドシダーとすることで、内部と外部との連続性をさらに高めています。 
2階は広いワンルームのLDKで、一部の天井が吹抜けており、こぢんまりして落ち着いた1階のプライベートエリアとは対照的なダイナミックな空間構成となっています。 2層分の高さのアクセントウォールには天然石を用い、重厚な雰囲気を醸し出す一方、 吹き抜けに設けられた雨のしずくのようなLEDペンダント照明が軽やかな浮遊感を与え、調和のとれた居心地のよい空間を生み出しています。
最上階のテラスからは遠く富士山まで望むことができ、週末のひとときを友人や家族と景色とともに堪能することができます。
設計・監理:セシモ設計(瀬下直樹・淳子)
構造:長坂設計工舎(長坂健太郎)
照明:Filament(菅原千稲)
施工:株式会社渡辺ハウジング
撮影:45g Photography(小島純司)

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