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この敷地の特徴は、ほぼ直角二等辺三角形の形状であり、その斜辺が全面南向きで線路に面していることです。
そこでまず、この線路沿いの立地および恵まれた採光条件を活かしつつ、三角形という不整形の敷地をどのように活用するかを考えました。
また、中央線車内からもよく見える立地であることから、三角州のランドマークとなるような、幾何学的にシンプルで魅力的な建築にしたいと考えました。

まず、敷地形状をそのまま活かした三角形の箱を積み重ねることから始めました。最上階の3階は、道路斜線によって削られる部分を共用のルーフテラスとしています。
次に、眺望と自然光を最大限に採り入れるよう、南側は全面床からの総ガラス張りとし、設備コアは北側の直角部分に集中させて機能的に配置しました。電動外付けブラインドを南側全面に設置し、夏の直射日光は遮蔽できるようにしています。
また、FIXサッシ方立にはスリット開閉機能付きのものを採用し、玄関欄間も開閉可能とすることで、風通しにも配慮しています。
内部床仕上げは幅広の天然木無垢フローリングを採用、天井高さも2.5~2.8m確保し、快適な居住環境を提供しています。
外部は、人を自然に建物内へ誘導するように、道路からスロープ、エレベーターホールまで連続してピンコロ石により舗装しています。

室内からは、眼下に行き来する電車だけではなく、遥か富士山までも望むことができます。
外観は、三角州のランドマークに相応しい、三角の端部が強調されたシャープな印象となっています。また、各住戸にランダムに設けられたバルコニーが、中央線側のファサードにアクセントを与え、さらにブラインドの開閉角度により時間や季節で様々に表情が変化する建築となっています。

2017年 竣工


設計:セシモ設計
構造:高木房男建築研究所
照明:Filament(菅原千稲)
サイン:株式会社コージィデザイン (佐藤浩二)
施工:砂川建設株式会社
撮影:45g Photography(小島純司)

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